ぼくがあなたに好きだと言ってしまえば
ぼくは罪人になってしまうから
世界はぼくを罰しに来るだろう
世界はやがてぼくを殺すだろう
あまりにおそろしいその言葉を
ぼくはあなたに告げずにいられなかった
ぼくの思いは強く大きすぎて
自分で支配することのできないほどだった
男は男に好きと言ってはいけない
世界の掟をぼくが破った時
一緒に世界へ逆らってくれた
あなたの言葉がどれほど救いになっただろう
あなたの好きほどぼくの魂を
揺るがす言葉をこの一生でぼくは
もう二度と見出すことはないだろう
共に罪を背負ってくれたあなたの眼差し
愛でないならば何だったのだろう
ぼくだけが世界で孤独にならないために
あなたも同じ孤独を自らに刻み付けた
あなたの痛みが愛でないならば何が