はじまりの風はウラジオストクに吹く風
透明で少し冷たい心が
海からの淡い光に照らされて消える
どこからともなく心はよみがえる
前を向くしか行く道はない
見知らぬ鉄道へとたどり着く足
片道の切符だけを握りしめて来た
どこへ行くのか知らないままに
人は誰もどこへ行くのか知らない
自分自身がどこへ行くのか知れない
どこへ行くの 何をするの いつ帰るの
帰りつける国の名も忘れて
これからの旅路で巡り会う人々も
既に決められているのだろうか
これからの旅に起こる出来事は
まばゆい光に遮られて見えない
進むしかない進むしかない
さみしさと孤独と歩くための足だけがある
澄み切った未来にかざされる過去たち
ぼくはぼくの旅に光を明け渡す