この肉体を司る遺伝子が
ぼくをふたつに分け隔てるように
まさにそのようにして人の魂でさえ
ふたつに分かれて旅をするのかもしれない
ぼくは永遠に探し続けるだろう
喪失してしまった自分自身の魂の半分を
運命の人を探しているような素振りで
求めていたのはいつも他人ではなく自分だった
この世に生まれついた時には
満たされていた濃厚な魂の色彩が
やがては喪失の感覚を覚えて
全体ではなく部品として彷徨い始める
若く健やかなぼくの青い液体の中には
いつだってぼくの半分が渦巻いている
あなたの熱く聳える果実を慈しめば
いつだってあなたの記憶の半分が震えた
満たされぬぼくたちは果実に支配され
他人と自分を混ぜようと夢中になる
けれど本当は自分を取り戻したかっただけ
あなたの果実からぼくの魂の半分が聞こえる