青い液体を解き放つ時
ぼくはこの世で一度死ぬんだ
そして新しく生まれ変わって
またあなたをさがし始める
解き放つと同時に蓄えられる液体は
ぼくがあなたを見つけるための道しるべ
だけどこの液体がなくてもぼくは
やがてあなたと巡り会うだろう
祖国の森の奥深くで密やかに
清らかな水が流れ落ちるように
ただあなたへと流れくだる
何ひとつの言葉も必要とせずに
ゆるされない思いだけが
心の中の川を逆らい遡るように
理由もなく求めゆくものは
ただあなたを見つけ出す鏡
泣きたかったよ
あなたを見つめてからずっと
時が凍りついたように
水色の感性が宿り眠る
嬉しかったよ
閉ざされた春の光の中で
誰にも言わないための秘密が
聖域のすべての隅にまで満ちていく
少年の青い液体が解き放たれる時
世界のすべてが終わるわけじゃない
また白い花が咲き誇るように
ぼくはあなたという光を見つける