炎の揺らぎに形はない
どこまでが先の炎で
どこまでが後の炎か
見境もなく震え燃え盛る
ぼくたちの存在も
移ろいでは流転する点滅の灯火
なにひとつ同じものを
持たないままに駆け抜ける道
この一生では無限の人々が
滅んでは転生を繰り返すのに
どうして同じ名前で呼ばれよう
何がぼくを引き止めるだろう
命が潰えたことを
悲しまなくてもいい
きっとどこかで点滅は繰り返す
別の肉体を司るだけのこと
点滅はいつまでも終わらない
それはまるで星のまたたき
あなたの点滅は夜空の彼方
終わらないことを誓い合おう
どこからが誕生で
どこまでが別れか
境目もなくなるほどに
繰り返される生命の転轍
どこから来ましたか
どこへ行きますか
継がれる旅に定めをまとい
閉ざされた線路を急ごう