祈りが定めを燃やす日

 

 

いくつもの坂を越えて
いくつもの橋を越えて
この道の行く先には
いつもあなたがいる

どんなに傷ついても
どんなに嘆いても
この道を踏み越えれば
必ず、たどり着く

もう何度此岸を終えて
もう何度この世を捨てて
あなたへと巡礼したことでしょう
同じ道を踏みしめて

もう何度彼岸をまとい
もう何度あの世へとくだり
あなたの笑みを招いたでしょう
限りある時の中で

お地蔵様に語りかけるたび
ぼくは巡礼の道を深める
永遠に通うことはできない
あらゆる鼓動には終わりが来る

あなたの命がたとえ消え去っても
ぼくの深めた巡礼は消えない
祈りは熱き火炎となって
すべてと関わり続けるだろう

あなたを求めたぼくの命は
どこまでも過去を遡る道
鳴り響く遺伝子に救いをかけて
祈りが定めを燃やす日を待った

 

 

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