「まぐはひせむ」

 

 

ぼくたちはまぐはひの化身
ぼくたちは誰もまぐはひから生まれた
古い神々が虚空より舞い降りて
内なる無意識の獣を呼び醒ます

ぼくとあなたは違う人間だと
否定しながら孤独に人の世は進むけれど
本当はたったひとつなのだと
教えられる夜がいつしか訪れる

偽りだらけのふたつの肉体を引き裂いて
真理の光がひとつの肉体へと巻き戻す
本当は同じ魂だというのに
どうして異なるものだと欺かれていたの

ひとつになるはずのないものが
ひとつに重なり離れなくなる
あなたは実はぼくだったのだと
あらゆる偽りをふり解いてゆく

まぐはひせむ と言葉で交わさずとも
わかり切ったかのように通い合う道
優しく手を繋げばすべてが始まる
まるではじめから決まっていたかのように

 

 

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