巡礼の化身

 

 

世界のあらゆる道が
巡礼の道だというのなら
ぼくたちの旅は終わらない
祈りを絶やすことはできない

どこからどこまでが心で
どこからどこまでが祈りか
何から何までが生命で
何から何までが巡礼か

答えられないことを知ったなら
ぼくたちの足跡は続けられる
黄色い矢印の先にあるのは
決めつけられた聖地なんかじゃない

誰かがありがたいと示すものを
崇拝する自分自身をふり祓い
永遠の貝殻を取り付けて
新たなる祈りの門は開かれる

どこからどこまでがぼくで
どこからどこまでがあなたか
答えられないほどにまで巡り会おう
やがて呼応する光を呼ぼう

ひとつの軌道の中を描きながら
出会っては別れる生命たちの涙が
空を辿ってあらゆる人に降り注ぐ
見覚えのない縁が巡礼を紡いでいく

真実の聖なる道はただひとつ
それは自分自身の中に
巡礼の道を見失うことはありえない
自分自身が巡礼の道へと化す

 

 

 

 

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