ぼくの果実以外は好き

 

 

ぼくのたったひとつの
果実を優しく撫でながら
おまえのここ以外ならば
すべて好きだとあなたは告げた

ぼくの尊い果実の熱を
確かにその手で感じながら
男がこれを好きなのは
おかしなことだろうとあなたは笑った

ぼくの果実だけをいつだって特別に
強く握りしめて愛しむくせに
ぼくのすべてを好きになってよと
ぼくはその夜甘えて見せた

ぼくの肉体や魂のほんの一部でさえ
愛されないなんて悲しいと祈ったのは
きっとあなたに対してではなく
あなたの上におはす神様に向けてだった

(ぼくがぼくのすべてを
余すことなく大切に思うように
まさにそのようにしてあなたも
ぼくを愛してくれることを願った

ぼくがあなたのすべてを
一部すら残さず好きであるように
まさにそのようにしてあなたも
ぼくの果実すら慈しむことを望んだ)

あなたはぼくを強く抱きしめながら
ぼくのすべてを好きになると誓った
そしてぼくのことを好きだからこうするんだと
ぼくの果実に優しくキスをした

 

 

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ノンケの親友とゲイのぼくは、同じ果実をお互いに触り合って同じ快楽と幸福を感じた

 

2 件のコメント

  •  僕の大好きな「果実」シリーズに、またまたコメントしてしまいたくなりました。いつもながら甘美な芳香を漂わせてくれますね、この果実は。その果実が何を比喩しているかは、あまりに一目瞭然で、脳内変換されて、ついついエロティックな気分にさせられてしまうのに、言葉には罪がないというところが、あなたの仕掛けたハニートラップみたいなもので…僕は毎度毎度このワナにかかってしまいます。果実に果実が共鳴してしまって、こみあげてしまうものを、おさめるのに結構苦労しています(笑)
     これはゲイに限らず、男性、いや人間すべてに言えるかと思いますが、「果実」というものが、何か特別の存在であり、魅力であり、羞恥するものであり、乞い慕うものであり、秘匿するものであり、まさに生命と肉体の神秘のかけらなのでしょうね。僕はやっぱり果実が好きですし、人の果実も好きです。それを表現してくれるあなたも好きですし、あなたと果実を味わえる悦びを共有できることを嬉しく思っています。

    • これは実体験を書き連ねたものなので、実感がこもっていて理星人さんの果実にも共鳴しやすかったのかもしれません笑。

      https://ameblo.jp/my-endless-sorrow/entry-10215851335.html

      いつもぼくの果実を触って喜んで発情しているくせに、時々矛盾したように「男が男の果実を好きなのはおかしい」と冷静に諭してくるSがとてももどかしかったです。「男は男の肉体を好きにならない」と宣言されているという点では、これは大きな切なさの詰まった詩のつもりでした笑。そして男の果実さえなければ、彼はぼくの全てを愛してくれたのにというどうしようもない自分の肉体という運命に対する悔しさでもあります。それでも他の少年たちと同じように、ぼくも男の果実に大きな喜びと誇りを持っているので、彼のために果実を失いたいなどとは一切思いませんでした。最後にはぼくの果実も含めて全部好きだと言ってくれましたが、それも本当だったのか嘘だったのか、今となっては誰もわかりません。

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