詩人の少年
ぼくを否定するものを ぼくから遠ざけなければならない それだけが大切なぼくを護るための たったひとつの方法だった けれど世界はぼくを否定していた それがぼくの生まれた時からの定めだった この先を生き残るため…
ぼくを否定するものを ぼくから遠ざけなければならない それだけが大切なぼくを護るための たったひとつの方法だった けれど世界はぼくを否定していた それがぼくの生まれた時からの定めだった この先を生き残るため…
醜くて穢れた鳥たちが ぼくの死ぬのを岸辺で待っている 朽ち果てた肉体を喰らうことでしか 生きられない不吉さを物語っている もっと遅く死ぬはずだったのにと 人々は嘆いては悲しむけれど 誰もそんな約束をしていな…
きちんと愛されていたのに どうして不良品になったの 欠乏しているものなんてないと 天が教えてくれるけれど 人間たちが語り出す 欠けているものがどこかにあると 些細な言葉が傷つける 指さすものが近くにあると …