蠢く巡礼

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ぼくたちは巡礼という現象
一体となった蠢く流動体が
たったひとつの軌道を辿って
聖地へと流れ込む祈りの河水

ぼくの祈りは
もはやぼくだけのものではなく
あなたの心は
もはやあなただけのものではなく

交わし合う挨拶も言葉も心模様も
他人に向けての通達でなく
すべては自分自身へと向けたもの
巡礼者たちは聖なる鏡となる

生きているということを映し出せ
たじろぎもせず
生きていたのだということを刻み込め
原始的な肉体の躍動

今日も明日も変わらぬ荒野の道
幻のように遠ざかる雲と麦の黄金
聖なるものはきっと姿を現さない
白いベールに包まれて眠る

揺るぎないものなんてなにもなかった
すべては移ろい波打って消えた
確かなものたちをさがす瞳は
砕かれて祈りの道の欠片となった

終わらないことを知っているから
ぼくたちはこれからも祈り合うだろう
よいカミーノをと交わしながら
自らという巡礼の道を辿っていく

 

 

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