もう一度、春が

 

春がまた戻ってくることを
知らなかったあの頃みたいに
もう一度あなたに巡り会うことを
不思議な運命だと分かち合いたい

本当は既に決まっていた宇宙を
知らないぼくたちは何度でもたじろぐ
覚えた光の法則を忘れさせられては
新しい旅路で新しく彷徨う

軌道に乗せられた惑星のように
走り出す宿命は赤子には重い
絶海の孤島に置き去りにされた
銀河の孤独は風よりも碧い

どうせまた巡り会えることが
初めから決まっているというのに
何もかもを知らないぼくたちは
引き裂かれた運命に魂を滅ぼす

ひとつ前の春とこの春が
何も変わらない光で溢れるように
何度でも同じ星の輝きを見つけ出しては
初めてのように脈打つだろう

 

 

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