少年たちは誰もが
青い液体を射出する快楽に夢中になっている
若さがもたらす快楽を忘れることができずに
美しい果実のことだけを考えて一生が終わる
もしも本当の快楽ならば
永遠に続いてほしいと願うけれど
果実の快楽が永遠に続いたら
きっとぼくたちは泣いてしまう
一瞬で消えるからこそ愛おしい
すぐになくなってしまうからこそ
また何度でも欲しくなって
一瞬を何度でも積み重ねてゆく
快楽が終わってしまえば
何もかもが欲しくなくなって
青い液体が回帰したならば
また何もかもをむさぼりたくなる
揺らがない快楽を求めていたい
どこにいても何をしていても
永遠に持続する真実の快楽が
この世のどこかにあるのだろうか
果実のもたらす快楽に支配され
少年たちは生きている限り憂い惑う
喪失した自分と発情した自分が
あまりに大きく異なって心は移ろう
真実の快楽を手に入れたいのなら
ぼくたちは果実から旅立つべきだろう
果実から解脱した平安の浄土
それでも少年たちは 自らの果実が好きなのだと慈しむ